2005-07-07 [長年日記]
_ sb話 - 著作権の話もしてみようか? : highbiscus -北国tv (09:27)
以下、引用元を明示していない文章は、「sb話 - 著作権の話もしてみようか? : highbiscus -北国tv」からの引用となる。まずは、
終盤の裁判所判断のところを見ますと、「デッドコピーないしそれに準ずるようなもの」である必要性があります。
について。この部分は、きちんと関連する文章を判決文から引用すると、
これを要するに,原告ソフトの表示画面については,仮にこれを著作物と解することができるとしても,その創作的表現を直接感得することができるような他者の表示画面は,原告ソフトの表示画面の創作的要素のほとんどすべてを共通に有し,新たな要素も付加されていないようなものに限られる。すなわち,仮に原告ソフトの表示画面を著作物と解することができるとしても,その複製ないし翻案として著作権侵害を認め得る他者の表示画面は,いわゆるデッドコピーないしそれに準ずるようなものに限られるというべきである。
サイボウズ事件−画面表示の著作物性と侵害の有無(東京地裁判決) 3争点 <解説>3より
となる(強調は引用者による)。きちんと「デッドコピーないしそれに準ずるようなもの」である条件として「新たな要素も付加されていないようなものに限られる」と書かれているのだから、この判例を取り上げるならばこの部分を明記しておくべきだろう。それによって、
JUGEMにしかない機能もありますし、逆にsbにしかない機能もあります。
というsbに関しては、「デッドコピーないしそれに準ずるようなもの」ではないと言えるだろう(参考:JUGEM管理画面、sb管理画面)。また、
極力JUGEMユーザーが違和感なく使えるようにインターフェースをクローン設計で作ってるわけですから、当然ユーザーに触れる部分はとても似ています。
この部分に関しても、根拠が不明だ。作者の説明によれば、
JUGEMのテンプレートと互換性のあるウェブログツールです。
と、JUGEMに似せてあるのはあくまでもテンプレートの互換性部分であるとし、さらに
逆に言えば、そこ(テンプレートのこと※筆者註)以外は別にまねようとは思っていません。
と、それ以外の点に関しては、JUGEMのクローンとして作ったことを明確に否定している。だから、
「合わせ技一本」というのが妥当に思います。
というのは、全然妥当ではない。
「インターフェースをクローン設計で作ってる」という言葉の根拠が、今回書かれた文章中には提示されていなかったが、もしも「俺にはインターフェースがクローンに見える」以上の根拠があるのならば、それを提示して欲しい。もちろん「クローン」というからには、「一般的なブログツールとして参考にした」以上の特別な類似性を示す必要がある。
また、結論では、
俺はJUGEMというソフトウェアに創作性はあると思います。
ここを「無い」としちゃうのは、Blogツール全ていっしょで全部いっしょのもので創造性は認められない、っつーのに等しいですよ。
などと「創造性を認めるかどうか」という論点に話がずれているが、それはリスペクトの類の話であって、法的にはどうでもいい。創造性を根拠にした著作権の話ならば、もちろんJUGEMもsbもその他ブログツールも、それぞれの著作権を持っているだろう。
ただ、その表面上に現れたアイディアや設計の類に関しては、他の人がそれを(デッドコピーではない程度に)参考にすることを禁止するような、独占的な権利は付随しないというだけだ。独占的な権利が欲しければ、それなりの手続きを取ってその権利を法的に認めてもらう(特許権、意匠権など)など、特別な主張する必要があるだろう。
_ 著作権と特許権とsb : highbiscus -北国tv (11:16)
ソフトウェアの著作権について、「知的財産権(特許・商標・著作権)の基礎講座 1.5ソフトウエアの特許について」を参考資料として用います。まずは最初の3段落。
ソフトウエアは、著作権による保護とともに特許権によっても保護されています。著作権はプログラムの表現を保護し、特許権はプログラムのアルゴリズムを保護するといわれています。
では、著作権によって保護されるプログラムの「表現」とは、何でしょうか?プログラムは、プログラムリストという形でプリントアウトもしくは表示できます。著作権法は、これを「表現」としてとらえ、プログラムを著作権によって保護しているのです。換言すると、著作権によって保護されるのは、プログラムそのものであるといえます。
これに対し、特許権によって保護されるのは、プログラムの背後にある技術的「アイディア」です。たとえば、「アイコンの上にマウスカーソルが来たら、そのアイコンの機能を吹き出しのようにして表示する」というアイディアを、最初に考えたのであれば、このアイディアにつき特許を取得することができます。
わかりやすい文章なので、追加説明はなくてもいいくらいですね。
基本的に、著作権で守られるのはソースコード自体であり、設計等のアイディアに属する部分は特許権で守る必要があります。ソフトウェア作者にはそのソフトウェアに関する著作権が発生するけれども、そのアイディアや設計に関しては、特別に著作権以外の手法で守らない限りは、独占的な権利としては認められない、という話です。
ただしソフトウェアの画面等は、グラフィカルデザインやインターフェースデザインといった要素も絡んでくるので、著作権の影響もある程度受けます。この部分に関しては、先に例示したサイボウズ−ネオジャパン裁判の一件が判断基準となるでしょう(この判例はsbに適用できないと主張するのならば、sbがJUGEMのデッドコピーレベルのクローンであるという客観的な証拠を示す必要があります)。
また、
(6)データの構造は特許の対象となるか
上の説明によって、たとえば、新しいデータ圧縮アルゴリズムを考えた場合、「データ圧縮装置」「データ圧縮方法」「データ圧縮プログラム」として特許取得可能であることは理解いただけたと思います。さらに、圧縮後のデータ構造が、圧縮処理に対応して特殊な構造となっている場合、このデータ構造についても特許を取得することができます。つまり、「・・・・の構造を有するデータ」として特許取得可能です。
といったあたりも注目に値します。テンプレート仕様というデータ構造に関しても、特許を取ることによってその独占的な権利を得ることができるわけですね。逆に言うと、特許で守られていないデータの構造に関しては、通常独占的な権利は発生しない(そのデータ形式を扱う他のソフトウェアを作成することが許される)ということになります。もちろんデータ自体(JUGEMが作成したテンプレート)には著作権が発生します。
最後に、著作権と特許権とsb : highbiscus -北国tvより、
モヒカン族の一部はここの切り分けがハンパに思えます。
創作性って凄く繊細はなしで、ちょっとしたことだってほんとは創作者が居るのだ。
勝手にこれをパブリックなんだとか言っちゃうのは失礼な話に思いますよ。
という話ですが、基本的にアイディア(知識)ってものはパブリックなものです。そのごくごく一部だけが、特許権等によって特別に独占的な権利を与えられているのです。創作性に関しては、すべての創作物に著作権が与えられており、著作権者に無許可でのデッドコピーの利用は許されていません。その二つの権利の違いをきちんと切り分けていますか?
_ DB_DataObjectのNULLの扱い (22:46)
DB_DataObjectでinsertやupdateを行う時って、nullという文字列をNULLとして扱うのね。PHPのnullがDBでもNULLになると期待していたんで、しばらくはまってしまった。
これはちょっとすごい仕様だな。not nullじゃなくい文字列フィールドに'null'という値を入れようとしてもNULLになっちゃうのか。この仕様では、厳密にNULLを管理しようとするのは無理だなー。not nullにして扱った方がまだましっぽい。
今度は「自分で作るBlogツール」の作者ishinaoさんの,sb問題への言及を言及を見つけた。うーん。ちゃんと読んでるヒトは最後まであの判決文とか読むんだな。ボクなんか途中で投げ出してしまったが。
そこで紹介されているsbとJUGEMの管理画面を見る限り,まったく別物.
ishinaoさんらに対して、著作権と特許権がごちゃまぜちゃうんか?と述べ、 著作権というのは個人に由来する発祥・オリジナリティを保護するもので、特許じゃないんだから、発想の高い低いは問題ではなく、「発想で
ishinaoさんのとこのこのエントリを見て衝撃を受けたので早速ソースコード検索...



これは違いますよ。資料古いのでは?
サイボウズ裁判の判決をイシナオさんは読んでるはずですよね?
明確にソフトウェアのインターフェースといった面に関しても
著作権の
「思想または感情を創作的に表現したもの」
に当たると考えられると断言しています。
ソースのみがその対象というのは間違いで、固有性を持つものでしたら著作権の範疇です。
ソース違えばどんなソフトのアイデアでもパクリOKなんてこたありませんよ。
その点に関しては、
>ただしソフトウェアの画面等は、グラフィカルデザインやインターフェースデザインといった要素も絡んでくるので、著作権の影響もある程度受けます。この部分に関しては、先に例示したサイボウズ−ネオジャパン裁判の一件が判断基準となるでしょう
と書いてあるでしょう? ソフトウェアの画面に関しては著作権の影響を受けるが、デッドコピーレベルでない限りは、独占的な権利を持たない、という判例があるわけです。
ところで、
>ソースのみがその対象というのは間違いで、固有性を持つものでしたら著作権の範疇です。
>ソース違えばどんなソフトのアイデアでもパクリOKなんてこたありませんよ。
という具体的な根拠および事例を示してください。
本文で引いたサイボウズ−ネオジャパンの判決文は、あくまでも「画面表示」の著作物性のみに関する事例であり、「固有性を持つものでしたら著作権の範疇」ということは表していません。
「ソフトウェアのアイディアの固有性が著作権(特許権の方ではなく)を認められた事例」はありますか?
>ソフトウェアの画面に関しては著作権の影響を受けるが、
>デッドコピーレベルでない限りは、独占的な権利を持たない、という判例があるわけです。
>本文で引いたサイボウズ−ネオジャパンの判決文は、あくまでも「画面表示」の著作物性のみに関する事例であり、
>「固有性を持つものでしたら著作権の範疇」ということは表していません。
著作権とは固有性の話です。これは著作権の大前提。「思想または感情を創作的に表現したもの」 ってヤツです。
いしなおさんの引用された別ページでも「著作権とは何か?」と説明されてるでしょう?
http://www.furutani.co.jp/kiso/tyosaku1.html
著作権は相対的な独占権である、と載ってますが、これが正に俺が言っている、独創性の高い低いでなく、ありふれていても固有であれば、という著作権の大前提です。
で、ソフトウェアのインターフェースデザイン面においても、その「思想または感情を創作的に表現したもの」 であると結論づけたのがサイボウズ裁判。
ソフトウェアの表層的デザインにおいても、この著作権というものの範囲であると判断されたわけです。
どこをどう読んだら、ソースのみ著作権で保護され、その結果の表示に著作権は無いなんてなるのか理解できませんが?
で、デッドコピーですが、ここでの議論は完全に別のものが結果的に似た場合、デッドコピーレベルでなければ著作権侵害と認定するわけにはいかないという話です。
ですが、明確な模倣がある以上、ソフトウェア全体としてどう見なされるかはまた議論あるでしょうが
デッドコピー証明をするまでもなく、部分部分においては確実にJUGEMの著作物を使用していることは前提なのですから
ソフトウェアの外面面という著作物のデッドコピーですよ。
まずいしなおさんは、ソフトウェアの外面のデザインも著作物であるというとこからして
著作権認識おかしいです。
何を持ってソースだけと言ってるのかわかりません。
>で、ソフトウェアのインターフェースデザイン面においても、その「思想または感情を創作的に表現したもの」 であると結論づけたのがサイボウズ裁判。
違います。ソフトウェアの画面に著作物性は認めるとしても、デッドコピーでない限りは侵害とは見なさない、というのがサイボウズ−ネオジャパン裁判の結論です。
>で、デッドコピーですが、ここでの議論は完全に別のものが結果的に似た場合、デッドコピーレベルでなければ著作権侵害と認定するわけにはいかないという話です。
違います。判決文には、
>これに依拠して作成された他社等のソフトウェア(以下「他社ソフト」という。)の表示画面がその複製ないし翻案に当たるかどうかを判断するに当たって
と、偶然似た場合ではなく、「依拠して」作成された場合についてきちんと考慮されています。
>まずいしなおさんは、ソフトウェアの外面のデザインも著作物であるというとこからして著作権認識おかしいです。
すみません、意味が分かりません(「著作物である」は「著作物でない」の間違いですか? その前提で話を進めます)。私は、
>ただしソフトウェアの画面等は、グラフィカルデザインやインターフェースデザインといった要素も絡んでくるので、著作権の影響もある程度受けます
と書いています。ただ、「見た目が似ている程度では侵害されたと見なされない」というサイボウズ−ネオジャパンの判例を元に判断するべきだ、としているのです。
あと、
>デッドコピー証明をするまでもなく、部分部分においては確実にJUGEMの著作物を使用していることは前提なのですから
その前提を私は共有していませんので、その点についても証拠を見せてください。
>「見た目が似ている程度では侵害されたと見なされない」というサイボウズ−ネオジャパンの判例
そんな判例はありません。
見た目に創作性が認められうるもので、それがデッドコピー的な元著作のクローンであれば著作権侵害
そしてサイボウズのような結果的類似については侵害にあたらないという、
「相対的な独占権」というあたりまえの原則が適用されたに過ぎません。
つまり、その類似が模倣、すなわちデッドコピー的行為によって成り立ったものであるかが争われた裁判です。
ですから、模倣性が明らかであれば、これは違った話になります。
仮にサイボウズとネオジャパンが実際のままのソフトウェアであったとして
結果的類似でなく、模倣による類似であったとしたならば
これはクロになっているという話です。
決して「見た目が似ている程度では」とかそういう話ではありません。
著作権というのはそういうことではなくって、由来の流れの話ですから。
castすればいいのでは。
http://pear.php.net/manual/en/package.database.db-dataobject.intro-casting.php
もちろんDB_DataObject_Castを使えば回避できるんですけど、'null'という文字列を保存しようとしたときに、勝手にNULL値に変換されるというのが気持ち悪いなー、という話です。
逆にCastを使わなければNULL値は保存できない、という仕様の方が安全(予想外の結果が起こらない)ですよね。nullというタイトルをフォームから入力したら、勝手にNULL値として保存されたりするような、ルーズな挙動はバグの温床になりそう。
あ、申し訳ありません。
勘違いしていたようでした。
こちら早速試してみます。